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大きな仕事をやりたい熱意と、より良い社会にしたい想いが大切

坂井 啓一

坂井 啓一

本省 
港湾局

計画課

2012年 入省

※所属はインタビュー当時のものとなります。

形に残る大きい仕事に携わりたいと思った

入省のきっかけを教えてください

私は大学の工学部で土木系を専攻していました。その中で交通や物流、エネルギーといった社会インフラについて学び、インフラを作る仕事に興味を持ったんです。将来携わるなら大きい仕事をやりたい、そして行政なら国の仕事として形に残るようなことができるというところで、国土交通省を志望したというのが経緯です。

現在どんな業務を担当していますか

本省にある国土交通省港湾局の計画課というところで働いています。計画課では、地方自治体が作成する港湾計画という港湾整備事業や港湾政策を進める上での基礎となる計画について内容の確認などを行ったり、基本方針という港湾政策の方向性と港湾計画の適合指針となる文書を策定するなど、港湾に関する計画について各所との調整を行い、全体をとりまとめていく役割を担っています。また、これまで、主に港湾局と航空局で業務に携わってきました。本省での業務は多岐にわたりますが、法律基づき必要な計画や政策を立てたり、関係者との調整を行うなどのデスクワークが中心です。

現場系の業務を担当されたこともありますか

はい。今入省して12年目ですが、入省8年目に関東地方整備局に配属されたときは、クルーズ船の振興について、横浜港を中心に担当しました。クルーズの関係では、港湾管理者である横浜市の方と一緒にクルーズ船着岸時の現場状況を見ながら対応策を話し合ったり、街中へのアクセス確保や観光ルートの多様化などについて地元関係者へのヒアリングや相談対応などを行いました。また、台風により港湾施設に被害が出た際や、新型コロナウイルスのクルーズ船の着岸対応時など、非常時での現場対応などについても、各所と協力して手探りで対応を進めました。

また、現在の部署に来る前には一般社団法人に約3年間出向し、タイのバンコクに駐在し海外で研究業務を行っていました。新たに海外事務所を立ち上げるメンバーの一人として、事務所の設立から、研究テーマ発掘、関係者との人的ネットワーク作りなどを行いました。

社会が変わる瞬間に携われる仕事

仕事をしていて面白いと思う瞬間はありますか

自分の作ったアイディアが採用されて世の中が変わっていくのが見えるのは面白いですね。
自分が担当した政策や、携わった施設が完成して、「この施設ができたおかげでビジネスがうまくいくようになった。課題が解決できた。」といった声をいただけると嬉しく感じます。

また、仕事がきっかけで今まで知らなかった世界が見えることもこの仕事の醍醐味です。5年ほど前になりますが、港湾の中長期政策の検討、立案に携わったことがあります。日本は食料自給率が40%くらいしかなく、輸出入が止まると、人々の生活や経済に対して大きな影響が出てしまいます。経済成長や持続可能な社会の実現に向けて、貿易協定の変化や、AI等の自動化や情報インフラの整備など、港湾を取り巻く状況が大きく変わる中、これからの港湾に求められる方向性を様々な視点から検討しました。

省内だけだとアイディアが枯渇するので、船会社や物流会社だけでなく、大学の先生方や、また、普段直接やりとりのない銀行や製造業、商社など、様々な方々にお話を聞いたり勉強会も行いました。こうして、「港湾局だから港湾の情報だけを集めて港湾の政策を作りました」ではなく、日常生活や港湾を取り巻く経済を支えているいろんな方々のお話を聞いて政策を作ったのがすごく良い経験になりました。

自治体や介護施設で現場業務を体験できた5週間研修

新人時代の研修で印象に残っていることを教えてください

全省庁の入省1年目が集まる5週間研修が一番印象に残っています。1週間ごとにメニューが異なるのですが、その中で自治体に派遣されて市役所の職員と一緒に作業をするという研修がありまして。私は鹿児島県の霧島市に派遣され、観光や農協、税務、医療、生活保護といった現場の業務を体験しました。また、別の1週間では介護施設でヘルパーさんに付き添いながら、介護の現場を体験するということも行いました。

国の仕事をするというのは、皆さんの生活や社会をよくするという意識が欠かせません。現場に近い自治体の行政や福祉の現場を目にしたことで、より自分の役割を自覚できたと思います。

休みが取りやすく家庭との両立もできる

働きやすい環境ですか

年々働きやすい環境になっていると感じています。先ほど前職で海外に出向していたというお話をしたのですが、出向が終わり帰国して一番驚いたのが「こんなに休みが取りやすくなったんだ」ということ。有給休暇が申請しやすくなるよう月一回のポジティブオフという取り組みも進められていて、積極的に休みを取るという雰囲気になっていました。早く帰れるときは早く帰るというのも普通になってきたと思います。子供が生まれた時には産休を取れたので助かりました。家庭と仕事の両立もしやすくなっていると思います。

また、コロナ禍を経てテレワークの設備が整ったのは大きいですね。これまでは沖縄や北海道まで足を運んで現場を見たり会議に参加したりしていたのが、カメラを通しての視察やオンラインミーティングで済むケースも出てきており、移動の時間が大幅に短縮されました。

今後挑戦したい仕事はありますか

カーボンニュートラルのような環境問題に対応する政策に関しては、これまでそこまで深く関わっていないのでやってみたいです。また、人口減少の影響で自治体職員数が減っているので、現場の負担を軽減するための業務改革みたいなことに携われたらと思います。

社会を良くしたい思いがある人と働きたい

どんな人に向いている仕事ですか

大きな仕事をしたいという熱意は根底に必要かと思います。その上で、いろんな関係者と調整して物事を進める仕事なので、人と関わる中で一つの方向性を見つけるのが好きという方が向いていると思います。また、法律や制度のような難しい理屈を組み合わせたり、様々な可能性を想像しながら答えを探すような、頭を使うことが得意という人も活躍している印象です。

就職活動中の若手にメッセージをお願いします

私たちは公務員として社会を良くするために仕事をしています。「隣の人の生活が良くなったらいいよね」とか「国が住みやすくなったらいいよね」とか「こういう社会課題を解決したい」とか「便利で暮らしやすい街になったらいいよね」とか。社会あるいは他人のために何か自分のアイディアを活用したいなっていう人は、是非、国土交通省の門を叩いてみてください。

  1. /坂井 啓一

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